福岡県にカエルが山頂を目指す山があるそうです。
他では見ることのできない珍しい光景に、太宰府市の市民遺産となったヒキガエル。
これは気になる!!
ということで今回は、「登山カエル」についてまとめてみました。
登山カエルとは?
九州で最も登山者が多いといわれている宝満山は、鳥海山・富士山に次ぐ、全国3例目の国指定史跡。
この宝満山には、山頂を目指して登山をするヒキガエルたちが住んでいます。
「登山カエル」と呼ばれてはいますが、「登山カエル」という種類のカエルが存在するわけではなく、実態はただのヒキガエルです。
あまりにも珍しい様子から、2020年には太宰府市の市民遺産として認定されています。
宝満山の場所はこちら↓
標高は829m。
登山をするには大して高い山ではありませんが、あくまでもそれは「登るのが人間だったら」の話。
この山のふもとの池から山頂を目指すのは、体長1cm程度の子カエルなのです。
オタマジャクシからカエルになったばかりの1cm程度の状態で829mの山を登るということは、160cmの人で考えたらなんと13万2640m!
余裕で大気圏を突き破る高さに相当します。
この子ガエルたちが2.5kmほどの道のりを、たっぷりと40日かけて登っていくのです。
始めは推定10万匹いるという登山カエルたち。
山頂にたどり着くのは1%未満の1,000匹程度だそうです。
自然界の生き残り競争は非常に厳しいですね…。
ニュースに取り上げられた時の映像を見つけたので、貼っておきます↓
なんでカエルが山頂を目指すの?
「なぜ、カエルが登山するのか」
当然、そんな疑問が頭に浮かびます。
カエルが山頂を目指す理由については、様々な説があります。
カエルが山を登る理由(仮定)
▶光を目指している
▶同じカエルの匂いを追っている」
▶登山者がつけたカエルの匂いを追っている
今のところ挙がっているのはこんなところ。
しかし、真相はいまだ判明していません。
登山カエルに直接聞いてみたら、イギリスの登山家ジョージ・マロニーのように「そこに、山があるからだ」と答えてくれるかもしれませんね!
とにもかくにも、自然の不思議とは面白いものです。
登山カエルが見られるのはいつ頃?
5月中・下旬ごろから登り出し、6月下旬~7月初旬ごろに山頂に到達します。
なので、6月中に宝満山にいけば「登山カエル」が見られそうですね!
ちなみに山頂に登ったカエルは、数年後に再びふもとの池に戻って繁殖行動をとるそうです。
命がけで登ってきたのに、また命がけで戻るんですね…。
すごくサケっぽい生態ですね!
山下りは例年1月下旬~2月ごろの雨の時に見られます。
この時は、メスの背中にオスが乗る姿で移動していくようです。
登山カエルまとめ
以上、「登山カエル」についてでした。
簡単にまとめると以下のとおり。
登山カエルまとめ
- 登山カエルとは、福岡県の宝満山を登るヒキガエルのこと
- 2020年に太宰府市の市民遺産に認定された
- 体長1cmほどの子ガエルが、2.5kmの距離を40日かけて登る
- 山頂にたどり着くのは1%未満
- 山頂を目指す理由は諸説あるが判明していない
- 5月中・下旬~7月上旬ごろに山を登る
- 数年後の1月~2月ごろに繁殖のために下山する
なんとも珍しい登山カエル。
自然というものは人の理解を超えていて面白いですね!